「搬运」青桃 わたしの神様(6)
刚好到我整篇文看的最……震惊的剧情,应该说是设定,这里只是提了几句,但是,一下子整个文基调都不一样了啊_(:з」∠)怎么回事,我的纯爱故事呢,它好污
这后面的剧情才是重点……
进度(67/118)
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いつもこの時間であれば、部活が終わるより早く、帰宅部組からすると少し遅い時間のためすいているマジバは妙に賑わいを見せていた。
桃井の指に絆創膏が貼られているが、目の前の人物には綺麗なテーピングが巻かれている。
「桃井?」
目の前に座っている人物は、恐らく母親の恐ろしく栄養配分が完璧きな、雑誌から切り取られたような弁当箱を今も日々受け取っているのだろうと思う。
「ねーミドリン」
マジバの向かい座る緑間に、桃井はアイスティーをかき混ぜながら問いかける。
「なんだ」
「高尾くんと仲直りしたの?」
「…」
「…」
十二分間をあけてから、緑間がずれてもいない眼鏡の位置を治しながら口にする。
「何故、お前がそれを知っているのだよ」
「あ、それ私に聞いちゃう」
「愚問だったな」
「へへ」
桃井は昔から文字を追うことが好きだったが、データ収集、そしてそこから未来についての予測をする能力に長けていることを知ったのは、中学校のことだ。赤司は、五人のプレイヤーだけではなく、周囲に居る人間達の様々な才能を見出した。
桃井はキセキのメンバー達の入学した高校で、彼らの才能を活かせる人物の有無についてはすぐに調査を開始した。もちろん、青峰の行く予定だった桐皇については当日在籍していた人物らを中心に徹底的に調査をしたつもりだった。
いつだって桃井は調べ、情報を渡すことは出来るが、何かを劇的に変えることは出来ない。それが出来るのは、直接関わる人物のみだ。
だからこそ、昨年の春ーー入学式直後に、桃井は高尾に接触した。もちろん自分だとわからないように、面倒な準備と偶然と利用したたくらみは恐らく成功した。
予定とは違う部分も多々あったが、現在の緑間を見ていれば結果オーライだと思っている。
「でもねー、なんで喧嘩したのか理由までは分からなかったんだよね」
「俺は知らん」
「落ち込んでいるのに?」
「…、それはお前の方ではないのか」
同時に二人は沈黙する。そして同時に静かにため息をついた。
桃井自身分かってはいる。二年生も半分が過ぎそうな今の自分は、どこか不安定だ。青峰は完全に自分のバスケを取り戻し、インターハイでは準優勝、次のウィンターカップでは絶対優勝を取ると力を入れている。
青峰の調子がいくら良くても、バスケはチーム戦だ。キセキの世代も居ないガッコであれば敵ではないが、そうではない学校との戦いは総力がものを言う。
(桐皇は、どういうチームプレイで行くか、まだ固まり切れていない)
ギリギリウィンターカップまでに仕上がるか、といった所だ。
今吉が抜けた穴はやはり大きいと、桃井はぐるぐるとアイスティーを意味も無くかき回し、緑間もお汁粉をひたすらぐるぐるとかき回している。
一体全体どんな力を発揮したのか、この店舗だけではいつ来ても何故かお汁粉、もしくはなんらかの小豆味のデザートの取り扱いがあるという緑間にとって夢のような店舗だった。
「もうすぐ、文化祭だね」
その言葉に、緑間は昨年のことを思い出したのか一瞬眉を潜めた。
今、マジバか賑わっている理由も間違いなくそれが関係していた。この辺りの高校ではとこも文化祭がこの秋に行われるため、誰もが打ち合わせやらでいつもより残り、かつ打ち合わせする場所を必要としている。
秀徳高校の文化祭には、桃井も遊びに行った。秀徳の文化祭は、部活動の出し物に関しては売り上げが部費に回せるようでかなり力の入ったものだった。
桐皇では二軍が中心に、バスケ部としての出し物を準備するが、部費がかかることもなく、いたって平和な、程よく力の抜けた文化祭が開催される。
(今年は、クラスの出し物手伝おうかな)
昨年はお化け屋敷だったためバスケ部を手伝ったか、今年のバスケ部は飲食運営の権利が当たり、喫茶になるという。そうであれば桃井の出番は無い。
なんぜバスケ部のレギュラーはもてる。裏に隠れらる調理メンバーから早々に外された時点で、桃井にはもう出きることが無いのだ。
先日連絡がきた今吉にそれを伝えるとなぜか笑われて、もう一年くらい遅く産まれればよかったと遊ばれただけだった。
「ミドリン、今年もピアノ弾くの?」
「恐らくな」
「そっか。また聞きに行くな」
ツンデレの彼から简单に了承の言葉など聞けないことは判っている。桃井は一方的にそう言って、もう一度ため息をついた。
「…、もう一杯お茶買っていくる」
「まだ飲むのか」
「飲む!」
「体を冷やすのは感心しないのだよ」
「じゃあホッとにする」
眉間にしわを寄せつつも、緑間は短く息を吐くと立ち上がった。
「え、あ。自分で行くよ!」
「座っていろ。どうせ面倒になる」
「う。ごめんね」
緑間がため息をついたのは、一人で桃井がふらふらしていればすぐにナンパに合うことを知っているからだ。
マジバに入ったときも例のごとくナンパにあい、かなり言い合いが進んだところで、なかなか戻らいない桃井に痺れを切らした緑間が現れ、一瞬で解決した。
(何が、いいのかなぁ)
桃井は自分を不細工とも思わないが、美人だとも思わない。敢えて言うのであれば、「太っていない」ただそれだけだ。
『桃井さん、好きです』
『付き合ってください』
先日告白された時もそうだが、いつもその言葉は桃井の浅い所を素通りする。彼が口にする言葉が自分に対するもののように、いつだって感じ取れないのだ。
美人だとか可愛いとか。
スタイルがよくて笑顔が良いとか。
誰の事を言われているのかと、いつも首を傾げたくなってしまう。
人並みにおしゃれは好きだが、それはあくまでも人並みであり、文字を追っている方が正直楽しいところがある。同学年とファッションの話をしても、途中で話題が尽きてしまう程度の知識だ。
もはや気にはしていないが、高校で出来た女友達はゼロの身だ。
(やっぱ胸なのかなぁ)
胸が大き女子の方が良い、ということは幼馴染のせいで理解をしている。男子は大抵グラビアを見て、胸の大きさで盛り上がる。
これがそんなに効果があるものかと胸元に視線を向ければ、携帯のランプが視界に止まった。メールの着信を示すその明らかに画面を着ければ、それは珍しくも自分の幼馴染からのメールだった。
『どこだ』
届いた時間は40分程前だ。恐らく練習が終わり、文化祭に向けたミーティングに切り替わった頃の時間。
返信をどうしようかとおもったが、過去散々桃井のメールを無視してきたのは青峰だ。むしろ今のこの連絡も、何か文化祭関係の雑事を押し付けようとしている気がしてならない。
それであれば、緑間の携帯に恐らく届いているだろうメールを推測し、桃井は別の人間に一本のメール送信する。レジあ珍しくも混んでおり、緑間はまだ並んでいた。
そして数分もせずに現れたのは、緑間ではなく黒髪の人物だった。
「だーっ、やっぱりマジバだったか」
ぜぇはぁと肩で息をしている人物はうっすらと汗をかき、そして緑間が先ほどもで座っていた場所にどさりと座り込んだ。
何時もより混み合っていたため、二階席に座っていたことが彼にしてはアンラッキーな結果となっていたのかもしれない。
まもなく9月が来るとは言え、季節は夏だ。暑さは全開であり、店内は空調が効いているとは言え、高尾は両手で自身を扇ぐ。
「やっぱり探しに来ていたんだ」
「…桃井ちゃん、マジなんなの、エスパーですか」
「うふふ」
笑っていれば、視界の端で緑間がようやく飲み物を購入している姿が、一階の様子を映す小さなテレビ越した見える。
今日の緑間はラッキーアイテムが花壇で、人事を尽くせないと嘆いていたのでその効果もあっての待ち時間だったのかもしれない。一応、窓側の通りにある花壇が見える席にはしたものの、おは朝はいつだって緑間にこれ以上無い程の効果を及ぼす。
「今、ミドリン飲み物買いに行っているけど、会わなかった?」
「見つけたけど、鞄持ってなかったから。逃げられないように先にそっちをを押えようかと。つーか、汁粉あるじゃん。え、もしかしてもう一杯飲むわけあいつ」
「あ、ううん。私の分」
「まじで!?」
「お汁粉じゃないよ?」
高尾はまだ汗が止まらない様子で、ぐでっと椅子に倒れるように座り込んでいたが、今は驚きのあまり良い姿勢になっている。そのまま軽く片手をあげた。
「はい、先生」
「なんですか高尾くん」
今更といえば今更なんだけどさ。と小さな前置きと共に高尾が呟く。
「ーー二人は付き合っては無いですよね」
「大ちゃん?」
「…、真ちゃん」
桃井はその問いかけに何度も瞬きをした。その問いは、さすがに初めてだったのだ。
高尾は視線を逸らし顔を見せないが、からかっている訳ではないことは分かる。
「付き合っていてほしい?」
「…あー、やっぱ今の質問なしで。つーか、絶対桃井先生、俺に厳しいよね!?」
「火神には優しいのに?」
「桃井さつきは、人にあった教育方針を行うことで有名なの」
ふわわと笑うと、高尾はガクリと今度は机につっぷした。
(ああ、でもそっか)
桃井は先ほどの問を反芻する。
恐らく年頃の男女が共にいて、少しでも親しそであれば、きっとそう見えてしまうのだ。
この世の中のルールとして。
(親しげ)
その定義も難しいと思う。今日弁当を渡した際、依頼された時も一緒にいた桜井が、何故か執拗にその後輩に口を挟んでいた。
『これは、桃井さんの優しいさなだけですからっ。それ以上でもそれ以下でもないですからすみません』
『何それ。桜井くん、今日テンション高いね』
『…あああああああなんで僕関わってしまったんですかごめんなさいっ』
桃井は意味が分からなかったが、後輩は渡した弁当に満足してくれたようでほっとしていた。ただもしかしたら、あの程度でも桜井にとっては親しげに見えたのかもしれない。
(やっぱり、油断をしては駄目だ)
それであれば、幼馴染と言えとも自分と青峰がどう映るのか。桃井は冷静に分析し、理解をする。バスケを取り戻し、環境も整いつつある青峰に、今後必要になるもの。それを邪魔している存在は一つだ。
(速く、全てを)
(今想像しうるすべてを整えてーー)
桃井が静かに決意をすると同時に、呻くような声が聞こえた。
「何故、お前がここにいるのだよ」
桃井は笑って席をたつ。
「それ高尾くんにあげてー。私はもう帰るね」
「嬉しいですけど、それホットですよね…」
「あ、残さず味わってね」
「ええ、もう有難く頂戴致しますよ!」
にこりと桃井は笑って、二人を残して店を出た。高尾は普段非常に視野が広い。その反動か分からないが、獲物が視界に居ないーー把握しきれない場所に居る、把握しきれない行動を取ることが、面白いと感じる同時に、これ以上ない程興味を引かれ、また不安にもなるのだろうと桃井は思う。
緑間は揺るがない。
彼にはたった一つの神様が、おは朝がついているのだ。全力で信じるものがあるということは、同時にある程度の安定も発生する。
桃井の世界は、幼少期から誰がなんといおうと安定していた。
青峰大輝という神様の居る世界は、いつだって非常に安定していたのだ。恐らく、彼がバスケットボールを嫌いになるまでは。
駅前の大きなガラスに、今の桃井の姿が映る。もっと小さい頃は、本当に今の緑間と高尾のように一緒に行動をしていた。
それが制限されとのは中学校からだが、青峰がバスケットボールを始めた頃から少しずつ形は変わり始めたように思う。
この世界は、いつだって彼らの基準を押し付けてくる。煩い事ばかりだが、それが神様の魅力故だということも知っている。
だからこそ、たまにこの煩わしさを、桃井は愛しくすら感じるのだ。
電車は夏休み中とはいえとも、社会人の帰宅開始時間と重なり始めたこともあり、それなりに混んでいた。
(胸か)
桃井は電車があまり好きではない。それはナンパと同じくらい、痴漢に遭うことが多いからだ。その対策もかねて、出来る限りつり革の掴める場所へと移動をすることが多い。そこにいる限り、注意すべきは背後のみになるからだ。
最寄り駅につくと、周囲はだいぶ暗闇に飲まれ始めていた。
(懐かしなぁ)
誰か大人に連れられるのではなく、初めて自分の足で駅前まで歩いた日。隣にいたのは青峰だった。大抵自分が何かを初めてするとき、大抵隣にいたのはいまよりはるかに幼い青峰だった。
そして当然だがその頃の桃井の胸はぺったんこであり、むしろそれ以外のところの方が非常にふくよかだった。
肉まんから、桃まんとあだ名が付けられていたのは小学校二年生になる直前の頃で、青峰がバスケに夢中になり始めた頃、桃井は半年かけてダイエットに成功した。
バスケットに時間を割くようになった青峰に、時間的な負担を減らすため、そして青峰までが悪く言われるきっかけを無くすため。全てはそれだけだった。
(走ったなぁ、あの頃は沢山)
最近運動不足を感じている部分はある。
桃井は今度自分も走りこもうかと思っていれば、青峰の家の壁が見え始める。裏口を通り過ぎた所から、店舗の入り口もかねた正門まで今の自分であれば30歩程度。この時間であれば店舗は仕舞っているが、門の前に人影があった。ジャージのパーカーを頭まで被っているが、それが誰かはすぐに分かる。
「大ちゃん?」
その声に反応するように僅かに顔を上げた人物は、大股で近づいてくる。そして目の前に立たれるとやはり大きいなと思う。緑間とはまた違った威圧感がある。
「お前、メールくらい返信しろ」
「うん」
これから走り込に行くところなのだろうかと思いながら返事をする。どちらにしろミーティングの終わりが早くないかと思うが、今その話題を振れば自分にに苦情が来ることは見えていた。
(今まで散々自分の方がサボっていたのに)
そう思うものの、青峰が僅かな苦情を表すようになったのはそれだけバスケットに対する執着が戻ってきたということだ。桃井は笑みを浮かべて幼馴染を見つめる。
「弁当、後輩だったのかよ」
「…うん」
「本人から言いに来たわ」
「へ」
何で、と首を傾げるが何故か青峰から空箱を返される。
「つーか、お前人に作るんならもうちょっと腕磨け。なんだ。あいつ風に言うなら、人事を尽くしとけ」
「…はぁい」
散々苦労した指をなんとなく隠す。
「ま、死人だけは出すなよ」
「ふんだ。被害者一号は大ちゃんだよ」
睨むと、何故か青峰に代わりと笑われた。
「ほー。望む所だ。」
言いながらも桃井は分かっている。青峰に、料理を作らない。もう作ってはいけないと、心の中にしっかりと刻まれている言葉を丁寧なぞる。
(ああ、でも家でならいいのかな)
そんな言い訳のようなことを考えつつも、桃井は笑って青峰を見る。
自分達は、年を重ねる。
一歩一歩、大人に近づくたびに、桃井を縛る制約が非常に多くなる。
青峰の体つきは非常に男らしい。野性味のあると言った方が正しいのかもしれない。綺麗なバランスといえば黄瀬であるし、細身で引き締まり過不足無いといえば緑間だ。青峰はまるで本能が、体が欲するままに筋肉がついた体、と言う言葉が非常に当てはまる。
女性達は、色んな意味で青峰に好意を寄せているのだろう。そのスバ抜けた才能に、この男らしさに。
(大ちゃんが、)
先日に会話が蘇る。部室での馬鹿な男子高校生の会話。
(童貞のはず、ないじゃない)
彼らは軽口で流しているだろうが、彼は『誰が童貞だ』と口にした。
青峰はくだらない嘘など付かない。面倒くさいだけだとしても、彼は心根が素直で、不可能ごとなどないと本気で思っているからこそ、頭で裏をかこうと考えているのではなくどんなプレイスタイルすらも可能にしている。
青峰の手が唐突の頬に触れた。桃井はその手の持ち主を見る。
思い返しても中学三年の頃の青峰のすさみ具合は酷かった。
黒子の退部直後がピークだったのかもしれないが、桃井はその時期処女を捨てた。それはもてる全てで、慰めた結果でありそのことを一欠片も桃井は後悔などしていない。
(私が、大ちゃんに)
(捧げられるものが、何かあというのならば)
柔らかな肉体があってよかった。縋るべき温度のある肉体があってよかったと、桃井はただ思う。ただ縋る指先を、弱っている神様をただ包むように桃井はその日、体をただ青峰に差し出した。
それだけのことだ。